「左右対称が絶対?」車検時のヘッドライトについて

ヘッドライトのバルブが切れた時、片側だけでなく両側のバルブを同時に交換している人は多くありません。夜間走行中、対向車に視線を向けてみると”ライトの色が左右対称ではない車”を見かけることが多々あるのは、このことが原因です。

左右どちらかのバルブだけが切れてしまった時に、片側だけを新しい物へ交換するとこのような事になってしまいます。まだ切れていないバルブを交換するのは、勿体ない気がするし面倒に感じますよね

ですが、「ヘッドライトの色が左右対称じゃないと車検に通らないし整備不良だ」という話も耳にするので、交換する際は両方のバルブを交換しておきましょう

と言いたいところですが、車検に通らないという話は本当なのでしょうか?

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左右対称はウソ?

ネット上には上記のような書き込みを頻繁に見かけるので、恥ずかしながら私も”ヘッドライトの色は左右対称が絶対だ”と思い込んでいたのですが、色々と調べてみたところ、、、

「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」には、走行用前照灯(ヘッドライト)の色に関する項目は一つしかなく、とてもシンプルな書き方をされていました。

その内容とは、

”走行用前照灯の灯光の色は、白色であること。”

とだけ書かれているのです。

「左右対称」などという言葉は使われていません。

微妙な違いは検査員の判断に

”右側は白色、左側は黄色”

のような極端に色が違う場合は、車検にも通らないし整備不良の対象となる可能性が十分に考えられます。”よく見ると色が違う気がする”程度の違いであれば、問題なく車検に通ります。

明るさや光軸などは機械が判断するので、きっちりとした数値を出す必要があるのですが、ライトの色に関しては検査員の判断に委ねられますので、”車検に通るか通らないかは運次第”です。

明るさに誤差は付き物

左右のライトの明るさを全く同じものにするのは無理があります。たとえバルブ自体の明るさが同じだったとしても、ヘッドライトカバーの黄ばみ具合の違いで、最終的に照射される明るさには誤差が生じます

なので、明るさや光軸に関しては”基準値を満たしていれば問題なし”と判断されるです。

ヘッドライトのバルブを社外品に交換したわけではないのに光量が足りない場合は、ライトカバーの黄ばみを取ることで解消されることがあります。

光量不足が原因で車検に落とされるのはバカバカしいので、車検を受ける前に”ライトカバーを磨くor明るいバルブに交換する”などの対策をしておきましょう。

まとめ

車検時のヘッドライトについてお話しましたが、いかがだったでしょうか?

「左右対称じゃないと車検に通らない」のようなネット上に散らばる”根も葉もない噂”は他にもたくさん存在します。

そのような噂を、事実に基づいて”嘘か誠か”を検証する記事をこれからも作成していきます。