「あれっ?エンジンがかからない。」と思ったら、
「クラッチペダルを踏み忘れてた」
という経験は誰にでもあるものです。
ひと昔前までは”クラッチペダルを踏まないとエンジンをかけられない”というシステムがありませんでした。
なぜ、今頃になってなぜそのようなシステムができたのか疑問に感じますよね?
今回は、「そのようなシステムができた理由と隠された危険」についてお話します。
誤発進時の防止策?

平坦な道でMT車を駐停車する場合は、ギアをニュートラルにしてサイドブレーキを引いておけば問題ありません。
しかし、坂道で駐停車する場合は車が勝手に進まないようにギアを一速若しくはリバースギアに入れる必要があります。
その後、車へと戻りエンジンをかける際にギアが入ったままエンジンキーを捻ると、車はどのような動きをするでしょうか?
ギアが入っているのに、クラッチを切らずエンジンキーを捻ると車は
「ガガガッ!」と動いてしまうのです。
クラッチの繋がりは事故に繋がる

駐車していた車の前後に”駐車中の車や障害物”があった場合、誤ってそのような操作をしてしまうと、ぶつかってしまいます。
サイドブレーキを引いていたとしても、エンジンは軽々と車体を動かしてしまいます。
上記のような事故を防ぐために「クラッチペダルを踏まないとエンジン始動ができない」というシステムができたのです。
エンジン始動時には、
- シフトはニュートラルの位置にあるか?
- クラッチペダルを奥まで踏み込めているか?
この二点を必ず確認しましょう。
どこかのギアに入っていればシフトレバーを左右に揺らすことはできません。つまり、揺らすことができればニュートラルに戻っているということです。
エンジン始動前や駐停車を完了させたとき、この方法を使う事で誤ったシフト操作への不安を解消してきました。
”誤発進防止”に隠れた危険とは?
「一長一短」という言葉があるように、どのような物事にも良い点と悪い点があるものです。
このシステムにも、実は悪い点が存在します。
閉じ込められた時の操作、覚えていますか?

踏切を渡っている途中に何らかの原因で車が止まってしまった時の操作方法を教習所で教わったと思います。覚えていますか?
おさらいしましょう。
- ギアを一速、若しくはバックギアに入れる
- クラッチペダルを踏まずにキーを回す
- セルモーターが回る力を利用して車を動かす
この方法を使うにはクラッチペダルを踏まずにキーを回す必要があるんです。
つまり、このシステムに隠れた危険とは緊急時に脱出する術が無くなったことです。
まとめ
クラッチを踏まないとかからない理由と隠れた危険について解説しました。
いかがでしたか?
このシステムが備わった車に乗っているのなら、緊急時の脱出方法を考えておかないと大変なことになる恐れがあります。
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