車の購入を検討した時にまず考えなければいけないのが、”購入資金の調達方法”ですよね。
数十万円程度うの安い中古車なら、ローンを利用せずに現金で購入するという方法もありますが、新車を現金で購入することを考える人は少ないでしょう。
「手持ち資金はないけど、やっぱり新車が欲しいんです」
そのような夢をいとも簡単に叶えてくれるのがローンですが、最近のカーディーラーではローンよりも残価設定型ローンを強く推しています。
「通常のローンよりも月々の支払いを抑えることができるので、余裕を持った返済が可能です。オススメですよ!」なんてことをセールスマンは囁いてきそうですが、全てを鵜呑みにしてはいけません。
「ぶっちゃけ、どっちがお得なん?」
というあなたの問いには、
「通常のローンで間違いなし!」
とお答えさせていただきます。
今回の記事では”なぜ通常のローンがいいのか?残クレの仕組みにはどんな罠がしかけられているのか?”についてご紹介させていただきますので、最後までご覧いただいて悩みを解消していただければと思います。
残クレってどんなシステム?
残クレのシステムについてめちゃくちゃ簡単に説明します。
“車体価格から数年後の下取り金額を差し引いた金額”に対してローンを組むシステム
のことです。
セールスマンの言う通り、残クレを利用すれば月々の支払い金額をグッと抑えることができるので、余裕を持った返済が可能です。
しかし、このような甘い甘い話を聞いたときには「何か罠が仕掛けられているのではないか?」と疑ってかかる必要があります。
ざっくり計算してみた
ざっくりとした計算なので、諸費用や金利などは考慮しません。
車体価格300万円の車を通常のローン(60回払い)で購入する場合の計算式は以下のようになります。
300万円÷60回=5万円
月々の支払額は5万円です。
5年後の下取り価格を120万円と設定した残クレの場合は、
(300万円-120万円)÷60回=3万円
月々の支払額は3万円です。
このような形で、毎月の支払い金額を数万円単位で抑えることができる夢のようなシステムを”残価設定型ローン”と言うのです。
しかし、夢はいつか覚める運命にあることを忘れてはいけません。
残りの120万円は?
残価設定型ローンの最大の罠は、
残価設定した120万円にあります。
残された120万円をどうするか、あなたに残された3つの道から1つを選択しなければいけません。
- 車を返却する
- 購入した販売店で他の車に乗り換える
- 残価を現金、若しくは新たにローンを組み支払う
それぞれについて解説していきます。
1、車を返却した場合
”返却”の二文字からわかるように、お店に車を返すのであなたの手元には何も残りません。
返却するだけで済むならまだ良い方で、車の状態によっては修繕費等を請求される可能性もあります。
そのような出費を避ける為に日ごろから車を丁寧に扱うことを心がけ、120万円の価値がある状態で車を返却する必要があります。
2、他の車に乗り換える場合
”心機一転”
今までの車にはサヨナラするものの、新たな車を出迎えることになります。
残価の120万円は、サヨナラした車の下取りでチャラになるパターンがほとんど。
ですが、タダで乗り換えれるわけもなく新たに乗り換えた車のローンを組み直します。
「次々と新車に乗り換えられるなら、
ローンを支払い続けてもいい」
と考えている人は残クレを活用すべきですが、
「早くローン地獄から抜けだしたい」
とお考えの人は、いずれ完済時期がやってくる通常のローンをオススメします。
一括返済、若しくは組み直し
車は返却しない。新しい車にも乗り換えない。となった場合には、残された120万円を支払う必要があります。
支払い方法については、以下の二つから選択します。
- 現金一括で支払う
- 新たにローンを組み直す
現金一括を選べば、この5年間でコツコツと貯めた貯金を切り崩すことになりますが、その後についてはローンの支払いが無くなるのでラクになります。
新たにローンを組み直す場合、今までに支払ってきた利息に加え、更なる利息の支払いを要求されます。
どちらにせよ、人生設計を狂わされる選択です。
長い目で見れば”残クレはなし”
支払金額は少し増えますが、残クレの甘い甘い罠を避けて通常のローンを選択していれば、今頃ローン地獄から解放されていました。
長期にわたって高い利息を支払うだけ支払って、最終的に手元には何も残らない可能性がある残価設定型ローン。
これこそが、残価設定型ローンの仕組みに隠された罠であり、私が残クレをオススメしない理由です。
最後に
今回の記事では
”残クレの仕組みにはどんな罠がしかけられているのか?”
について解説しました。
「上手い話には裏がある」
この言葉がピッタリと当てはまる残クレ。
利用目的次第で有効活用できますが、ほとんどの人にはメリットが無いので、「どうしても残クレを利用したい」と言う人は内容をしっかりと理解した上で利用しましょう。
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